作業前:役行者像三尊 作業後
もともと厨子に安置されていた役行者像三尊は長年の汚れで長頭巾をかぶり、
右手には欠けた錫杖、左手に経巻を持ち、
素足に下駄をはき岩に腰かけた寂しいお姿でした。
メイクリーンは汚れを泡洗浄で除去し、制作された当時の色合いが甦ります。
上は作業前と作業後の写真です。
下の写真は大峯山の役行者三尊像と當麻寺奥院 役行者像三尊で、
それらを参考に祈りを感じた仏師が彫った役行者像三尊仏像です。
今後はその祈りが信仰ある信者に伝わると思います。
大峯山の役行者三尊像:1426年作 當麻寺奥院 役行者像三尊:平安時代?
役 小角は、飛鳥時代の呪術者で、役行者といった呼び名でも広く知られている。
日本独自の山岳信仰である修験道の開祖とされています。
実在の人物だが、伝えられる人物像は後世の伝説によるところが大きいです。
連れている前鬼と後鬼は弟子といわれています。
天河大弁財天社や大峯山龍泉寺など多くの修験道の霊場に、役行者を開祖にして、修行の地としたという伝承があります。
前鬼と後鬼の制作様子はそれぞれ作者の思いによって違いがあります。
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